通常、映像制作会社を制作作業を依頼すると、打合せやヒアリング等を経て、企画書が作成されるのが一般的です。その企画書のチェック項目や見方、確認の視点などについて見ていきます。
企画書の確認項目
映像制作会社が提出する企画書には、事前の打ち合わせ内容を元にご提供できる企画やサービス、仕様が書かれています。企画書が了承された時点で制作作業が進行しますので、事前に取り決めた制作目的などにブレが生じないようコンセンサスの形成は非常に重要です。企画書の目的が依頼者の考える目的と一致していなければ、「こんなはずではなかった」という事態に陥ります。なお映像制作では基本的に撮り直しは難しいと考えておいてください。
制作目的
何を実現させるために映像を作るのか。映像制作によって目指すゴールで、重要項目です。例えば「会社の認知を上げ入社希望者を確保する」、「顧客の信頼を得るため映像で商品の使い方を解り易く説明する」などです。誰に対して、何をどのようにアピールするのかも確認しましょう。例えば、同じ入社希望者を確保する目的でも、対象が「技術系の大学生のみ」なのか「技術系と文系の大学生」なのかで目指すゴールは違ってきます。
映像の用途
制作する映像の具体的な活用の仕方です。制作する映像をいつ(期間)、どこで、どのように映像を見せたり配信したりするかを明らかにします。例えば、「大学生のリクルート期間に、スマホで化学系会社の求人を検索した大学生に映像を配信し、エントリーにつなげる」などです。映像制作の企画段階では、より具体的にユーザーイメージを伝えた方が映像の活用方法に合った良いものに仕上がる可能性が高まります。
映像の仕様<
使用ツールや画像の解像度など、映像の方式に関わるスペックです。機材等の細かな部分は発注者側には分かりにくい部分ではありますが、しっかりと説明してくれる映像制作会社でなければ、お付き合いは避けた方が良いかもしれません。また、時折専門用語が出てきますが、知っているフリをせず、意味が分からない場合はちゃんと聞くようにしましょう。
予算
予算は内容、作品の長さ、撮影日数や撮影方法、ナレーションやCGの有無などなどで大きく変わります。事前にある程度の予算は決まっていると思いますが、映像制作会社側もご予算の範囲内である程度のプランを構築してくれるので、おおまかな予算は共有した方が進行しやすくなります。制作内容が決まった場合制作会社に見積を作成してもらうことにより、予算との大幅なずれは無くなるでしょう。
制作スケジュール
完成品の納期を確認します。また、依頼者が準備すべきものや立ち会うべき作業などはいつ頃になるのか把握しましょう。映像制作に慣れない依頼者にとっては、企画書を見てもよくわからないことがあるかもしれません。その場合は製作会社に必ず確認し、納得してからゴーを出して下さい。あなたが狙うゴールに向かって作業を進行させましょう。
失敗を避けるコツ
依頼者側は、映像に関して専門家ではないケースがほとんどかと思いますが、映像を作る目的・ターゲット・訴求点・そして費用という点は、曖昧にせずにしっかりと映像制作会社側とやり取りして決めておくことが失敗を避けるコツかもしれません。コメント
テキスト:ナインフィールド
ディレクター 有明 雄介