映像につけるBGMは、それだけで映像のクオリティを大きく左右してしまうといっても過言ではないくらい重要なものです。ただ一般レベル・趣味レベルの映像制作では多くの場合で、音楽にかけるコストは少ない方が良いと考えられています。
そこでここでは、著作権フリーの音楽を有料で販売しているサイトの音楽と、無料の著作権フリーの音楽ではどう違うのかということについて紹介します。
大きな違いは音質の違い
もちろんすべての著作権フリーの音楽の音質が悪いわけではありません。場合によっては著作権フリーの音楽であっても、十分音質が耐えられ、映像のクオリティをあげてくれるものもあります。しかし基本的に有料の著作権フリー音楽の方が、一つ一つの音のクオリティが高い場合が多いです。
わかりやすく例えるのであれば、無料の著作権フリー音楽の方が、パソコンで作られた音感がより強いといえます。有料の著作権フリー音楽の場合は、一つ一つの楽器の音が生音に近い雰囲気です。そのため、楽曲全体のクオリティが高く聞こえ、実際に映画やテレビドラマなどで使われている音楽と比較しても、そこまで大きな遜色はないといえるレベルになっています。
音の厚みも有料のものの方が勝っている
もう一つクオリティという点でいえば、有料のものの方が音の厚みが勝っていることが多いです。音の厚みとは簡単に言えば、使われている楽器の数や入れられている音の数のことです。
もちろん楽曲によっては音の厚みをあえて減らした方が雰囲気が出ることもありますが、盛り上げたいシーンで楽器の数や音の数が足りていないと、思うような雰囲気を演出することは難しくなります。だからそういうシーンに使用する音楽を探す際には、有料サイトを中心に探した方が早いでしょう。
無料のもので音の厚みが出ない理由は、音楽制作にかけられる時間とソフトの限界があるということです。
映像制作でもそうですが、有料で素材を販売するのと、無料素材をばらまくのでは、その制作のためにかけられる時間が全然違います。1時間程度なら無料で働くことができる人はいても、1週間その条件で働くことができる人はいないでしょう。
ソフトの面でも、もともと有料で音楽を作るためであれば、いろいろな音色を使える高価なソフトを導入することもあるでしょうが、無料で配ることをメインとする場合、そこまで高価なソフトを導入する人はあまりいません。
その結果、どうしても有料の方が音の厚みが出やすくなるのです。
曲の数も有料の方が多く作業がスムーズに進む
有料サイトの方が、曲数が多いことがほとんどです。
映像制作において地味に時間がかかるのが、映像にしっくりくる音楽を探すという時間。長ければ数時間そこでロスすることもあります。
しかし曲の数が多く、「惜しい」と思った曲と似ている曲を見つけやすい環境ならば、その時間をなるべくロスしないようにできます。その分作業をスムーズに進めることが可能です。映像制作者にとって時間ロスが少ないということは大きなメリットでしょう。
有料サイトも積極的に利用するのがおすすめ
もちろん予算的にどうしても厳しい場合は無料で探すしかありませんが、ある程度予算に余裕があるならば、映像制作に携わる方には、有料サイトの利用をおすすめします。ぜひ良いクオリティの音楽を利用して、もっと映像のクオリティを高めていってください。
テキスト:ナインフィールド
プロデューサー 松野 一人