少し前まで、これから先の映像業界は縦サイズの動画に席巻されると言われていました。しかしふたを開けてみるといまだに縦サイズの動画はそこまで浸透していません。では縦の動画はどう使うのか?おすすめは、Instagramでの利用です。
これまでの縦の動画の使い方
市場を席巻すると言われていた縦の動画ですから、これまでにも当然縦のサイズで作られた映像は世にたくさん出ています。たとえばMVなどで見られることが多かったです。
ただ、それが本当に効果的だったかというと怪しいところ。確かにMVで縦サイズであれば、スマホを横にしなくても見ることが出来ます。ただスマホは横にすることが出来るんです。そして横にすれば他のMVはもっと幅広で見やすい動画が表示される。となるとやっぱりその縦の動画は、ちょっと見づらいような、違和感がある動画になります。もちろんスマホのゲームなどに慣れたせいで、縦でないと見づらいという方もいるでしょう。そういう方にとっては縦のMVも良かったかもしれませんが、まだまだ横の方が見やすいという方が多いので、効果のほどはそこまでではなかったのです。
Instagramは横長だと小さくてなることも
Instagramでは、横のサイズの動画も縦のサイズの動画も張ることが出来ます。でも、横のサイズの動画は、サイズが小さく表示されてしまいます。あるいはズームしてサイドが切れた状態で表示するのかどっちか。なぜなら、Instagramはアプリ内で動画を単体で表示する機能がないため、縦横を変えることが出来ないからです。
となると、Instagramに載せる動画は、横サイズの動画よりも縦サイズの動画の方が見やすいということになります。小さく表示されたり、あるいはサイドが切れてしまっている動画よりも、縦サイズで全体的に表示されている動画の方が見やすいことは明白ですから。
縦の動画でも見栄えの良い動画は撮れる
実際にMVに活用されていることからもわかる通り、別に縦の動画だからといって、横の動画のように見栄えの良い動画撮れないということはありません。全く問題なく見栄えの良い動画を撮ることはできます。
ただそれにはポイントがあります。それが、画面の真ん中から外れないこと。登場人物、あるいは人でなくとも何らかの撮影したい対象は、なるべく画面の真ん中から外さないほうが見やすいです。
真ん中というのは、縦のサイズを横に三分割した際の真ん中。縦を縦に三分割した場合の真ん中ではありません。縦の分割は特に意識しなくても問題はないでしょう。
縦の動画は横のサイズがとにかく小さいので、あまり端によってしまうと画がすごく弱くなってしまいます。そのため、基本的には中央を意識して撮影するのが吉です。
テキスト:ナインフィールド
ディレクター 北原 進也