映像制作では、活用できるテンプレートファイルというものがあります。それはたとえば海外のサイトなどで20ドルから40ドルくらいで売られていることが多いのですが、それをそのまま購入して使用するというのは味気ものに仕上がります。ではテンプレートファイルはどう使うのか。おすすめは、勉強に使うことです。
エフェクトのかけ方などを学ぶ
テンプレートファイルを購入すると、プロジェクトファイルや素材などがまとまったものをダウンロードすることができるようになります。そうしてテンプレートファイルをダウンロードしてみたらまずプロジェクトファイルを開いてみます。
そして、全体を再生するのに必要な素材などをインポートして、全体を見てみましょう。その後、それぞれの素材にどういうエフェクトがかけられているのかを一つ一つ見ていくのです。一つ一つみていけば、何がどうなってそういう動きやエフェクトが出来るようになっているのかが分かるようになります。
これを繰り返すことで自然と、使用しているソフトでこういう動きをするためにはどうすればいいのかということがどんどんわかってくるようになります。言うなればテンプレートファイルというのは、答え合わせのための教材のようなものなのです。
映像制作に使用するソフトにはエフェクトはたくさんありますし、組み合わせもいろいろとできます。でも意外と、よく使うエフェクトは限られていますし、その組み合わせもそんなに特殊な組み合わせはしないことが多いのです。ということはつまり、テンプレートファイルでたくさんエフェクトのかけ方を学んでいけば、いずれ頭の中でイメージや、こう動かしてほしいといわれたことを、しっかりと実現できる手法を手に入れることができるということになります。
動かし方のイメージがわからないテンプレートを購入する
教材として使うという目的があるので、テンプレートを購入する時には、動かし方のイメージがわからないような動きをしているテンプレートを購入するべきです。「これはこのエフェクトをこうしているんだろうなぁ」と何となくの想像がつくものを買って答え合わせをするのも別に間違いではありませんが、得るものは少なめです。
それよりも全く動かし方が浮かばないものを買って、それの動かし方を0から学んでいくというほうが得るものが大きいことは間違いありません。どんなテンプレートを買うにしても3,000円から5,000円くらいはかかってくることが多いわけですから、どうせなら得るものが大きいに越したことはないでしょう。
該当シーンがレンダリングされていないものを買わないとならない
ただ、テンプレートを勉強に使用する際には一つ注意点があります。それが、目当ての動きをしているものがレンダリングされている可能性があるということ。もしそうだったら、買ってもそれの映像ファイルがあるだけで、何の勉強にもなりません。もちろん必要な部分以外のレンダリングはされていないでしょうが、特に知りたいことがわからないなら意味がなくなってしまします。
それを避けるためには、「求められるプラグインがあるテンプレートを買う」というのが一つのポイント。プラグインを使っていそうな動きなのにそれが求められてないということは、必要部分がレンダリングされている可能性が高いですから。
3,000円から5,000円くらいで勉強をするというと、ちょっと高いかもしれません。でも、こうして地道に勉強していくのが効果的なことはたしかです。自分への投資と思ってチャレンジしてみるのはおすすめです。
テキスト:ナインフィールド
プロデューサー 笹木 尚人