“社史”と言えば書籍の時代が長く、立派な装丁の本を想像する方が多いかもしれません。しかし、今は社史もデジタルの時代です。デジタル化した社史は活用範囲が広がり、顧客との新しい接点も作ることができます。
今や電子媒体が主流
簡単に言うならば、デジタル化した社史とは、DVD版社史と考えて下さい。デジタル版で1から社史の映像を制作することはもちろんですが、過去に作った書籍やビデオ版の社史をデジタル化することもできます。まず、書籍版の社史でしたら、スライドショーのような映像に加工しデジタル化することができます。その際、ナレーションや音楽を加えることができるため、書籍版以上に見る人の関心を引きやすくなります。また、VHSやβ版ビデオの場合は、デジタル化することでDVDにすることができます。VHSやβのテープはテープが劣化し再生不能になる可能性が大きいため、劣化が少なく長期保存に耐えるDVDにしたり、デジタルデータにしてておくことをお勧めします。
著作物のアーカイブ化
社史のデジタル化は、他にも多くのメリットがあります。まず、インターネットで配信することができるので、世界中の人に会社の歴史や企業理念、事業内容などを知ってもらうチャンスができます。また、デジタル化により商品の発表会や社員採用説明会などの会場やイベントで放映しやすくなり、会社への信頼感や共感を生み出す機会を増やすことができます。軽量なDVDは配布にも適しています。コストも書籍を配布するより安く抑えることができます。もちろん、保存状態が悪く一般的に公開できないような貴重な社史もデジタル化にすることで多くの人が閲覧できるようになります。著作物のデジタルアーカイブ化は、今では一般的になりつつあります。
新たな時代を付け加える
既存の書籍やビデオのデジタル化でなく、1から社史映像を作る場合は、より自由な演出を取り入れられます。「ドキュメンタリー風の仕上がりにしたい」「社員のインタビューを入れて商品に込めた想いも伝えたい」など、いかようにも仕上げることができ、これらの演出からも社風が感じられるものにすることができます。また、年数の経過と共に新しい情報も付け加えられるのがメリットであり、新たな世代の社員が新たな時代を付け加えることができることが最大のメリットであると言えます。
社史は、記念品や記念誌として飾っておくだけの“非売品図書”ではもったいないです。是非、デジタル化して会社をアピールするツールとして役立てて下さい。
テキスト:ナインフィールド
ディレクター 有明 雄介